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はじめに
今回はノーマルタイヤからスタッドレスタイヤに交換の際に錆で固着して外せなくなった時の対処方法をご解説していきます。
スバルサンバーディアスバン(TV2)のノーマルタイヤ(夏用タイヤ)を、スタッドレスタイヤ(冬用タイヤ)に、エマーソン EM-29 トルクレンチ を使って交換しました。
通常のタイヤ交換ではホイールナットを外せばタイヤを外せますが、ハブ部分が錆びで固着しており、ナットを外してもタイヤを取り外すことができませんでした。
(ハブとは、タイヤ・ホイールを取り付ける車体側の部分)
ノーマルタイヤ(夏用タイヤ)とスタッドレスタイヤ(冬用タイヤ)の違いを見ていきましょう。
ノーマルタイヤ(夏用タイヤ)の溝。
スタッドレスタイヤ(冬用タイヤ)の溝。
スタッドレスタイヤの方が明らかに溝が多いです。
この溝が滑りやすい雪道でも路面をしっかりとグリップし走行できるワケになります。
交換作業する車両はこちら。
平成19年製(2007年)スバル サンバーディアスバン (TV2) AT 4WD。
実際に購入し使用しているスタッドレスタイヤ。
使用工具
使用した工具は下記の通りです。
車載工具
助手席シート下に収納されている純正のレンチを使用。
インパクトドライバー
楽天で購入。タイヤのボルトを緩める時に使用。
インパクトドライバー用19㎜ソケット
タイヤのボルトサイズは19㎜。
19mmソケットでタイヤのボルトを外すことができます。
トルクレンチ
エマーソン EM-29 トルクレンチを使用します。
設定した締め付けトルクで正確にボルトを取り付けることができます。Amazonで購入した。
開封。
24㎜19㎜17㎜14㎜のソケット他、21㎜薄口ロングソケットとエクステンションが付属しています。
説明書。
説明書裏面、使用方法。
輪止め
タイヤ交換時、輪止めは交換するタイヤの対角線上に設置します。
運転席側前輪タイヤを交換時、助手席側後輪に輪止めを設置。
ジャッキアップ時の車体は不安定な状態ですので輪止めをして事故を防止します。
どっしりとした安定感と高さがあり4tトラックの中型車まで対応している。
トラロープは付属していません。私個人が別途用意したものになります。
ジャッキ
後部座席の下に設置されているスバル純正の車載ジャッキを使います。
交換方法
車両購入時にスバル純正の車載されていたジャッキを使用しタイヤ交換していきます。
平らな場所に車両を駐車しエンジンを止め、輪止めをしてジャッキアップポイントにジャッキを設置します。
サンバーバン(TV2)は後部座席の下に収納されています。
サンバーのジャッキアップポイント
定められた位置がありますのでチェックしていきます。
運転席側前輪。
運転席側後輪。
助手席側前輪。
助手席側後輪。
交換するタイヤを用意する
交換するタイヤの横にスタッドレスタイヤを設置します。
ジャッキアップの時、万が一ジャッキが外れてしまう事故が発生した際、手足が挟まれてしまう最悪事態を防ぎます。
前輪運転席側。
さらに交換するタイヤの対角線上(助手席側後輪)に輪止めをします。
ボルトを緩める
最初にタイヤが浮かない程度まで軽くジャッキアップします。
軽くジャッキアップしたらボルトが外れない程度に後で手動工具で外せるくらいまで緩めます。
反時計回りで緩めることができます。
インパクトドライバーなどがあれば楽ちんです。
ナット1個2~3秒程で緩みます。
ナットサイズは19㎜。
ジャッキアップする
交換するタイヤのボルトを少し緩めたらタイヤが浮くまでジャッキアップします。
タイヤを交換する
レンチでボルトを外しタイヤを交換します。
ボルトを外したらナットの当たり面に破損がないか確認しておく。
ホイールナットを外してもタイヤが外れない場合の対処法
スチールホイール(鉄ホイール)は錆びで固着して外れなくなる場合があります。
冬場に融雪剤が撒かれる地域では特に錆びやすいということです。
ですが、固着して外れなくても衝撃を与えれば簡単に外れます。
じわじわ力を加えるのではなく、衝撃ですので一瞬だけ力を加えるイメージでやってみてください。
蹴った勢いでタイヤが飛ぶ場合があるので、再度ホーイールナットを取り付けます。
完全に締め付けるのではなく数ミリ隙間をあけて取り付けます。
対処法①
手のひらで叩く
錆が軽度の場合は、外側から見てタイヤの左右を右、左、右、左とリズム良く手のひらの手首に近い硬い部分で叩きます。
外れない場合は次の方法を試してください。
対処法②
ゴムハンマーで叩く
鉄のハンマーはタイヤやホイールを傷めるのでゴムハンマーでが良いかと思います。
100円ショップ・ダイソーのゴムハンマーを使用しました。
外れない場合は次の方法を試してください。
対処法③
タイヤを蹴る
タイヤの外側を蹴る。
タイヤ外側の上部もしくは右下か左下の地面側を蹴ります。
ミスキックで車体を蹴らないように注意してください。
タイヤ上部を蹴る。
かかとに力を一点集中し瞬間的に衝撃を加えます。
左下を蹴る。
右下を蹴る。
蹴りで衝撃を与えて「パキッ」と音がしたら外れた合図です。
大抵はこの方法で外せます。
万が一外れない場合は無理は禁物、整備工場などに頼んだほうが良いかと思います。
タイヤを外した状態。
かなり錆びていました。
サンドペーパーと錆止め剤
タイヤが外れたら錆びを削り落として錆止め剤を塗布します。
サンドペーパーは40番~80番位が最適です。
錆を削り落としてホイール固着防止剤を塗布します。
清掃して錆止め剤を塗布
金ブラシやサンドペーパーで錆びを削り落とした箇所に錆止め剤を塗布します。
ブレーキローターに付かないように吹き付けます。
ホイールの裏側も錆びていたので金ブラシやサンドペーパーで錆びを削り落としホイール固着防止剤を塗布しました。
錆びを落とす前。
錆びを削り落としたらパーツクリーナーで綺麗にします。
パーツクリーナーで綺麗にしたら固着防止剤を塗布。
作業後。
乾燥させたらタイヤを装着します。
ボルトを締める
スタッドレスタイヤに交換したら、ジャッキを下げる前にホイールナットを軽く締め付けて(本締めはしない)、ぐらつきがないか確認してからジャッキを下げる。
ホイールナットは丸みのある方を車体側にして取り付けます。
トルクレンチで正確に既定の締め付けトルクで本締め
サンバーディアスバンの締め付けトルクは100N-m。
これ以上締め過ぎても破損の恐れがあり、規定以下の緩みも外れる恐れがあるので注意する事。
ざっくりですが軽自動車が80~100n・m、普通車が100~120n・mになります。
各位サービスデータを参照に規定トルクに締め付けてください。
2、3回に分けてホイールナットを締め付けます。
締め付け順は……例えば上下左右均等に真上側のナットを締めたら次は真下側のナットを締める。
トルクレンチから「カチッ」と音がするまで締め付ければ、正規の締め付け完了です。
ナットはただ締めれば良いって事では無いので必ず「トルクレンチ」を使用しましょう。
エマーソン EM-29 トルクレンチ 使用方法
①ロックを解除
本体底部のつまみを反時計回りに回転させて解除。
②目盛りをあわせる
③ロックする
時計回りに回転させるとロックできます。
取り付け完了
タイヤ点検
保管する前に釘などの金属片が刺さっていないか点検。
スタッドレスタイヤを通販で買って送られてきたダンボールとプチプチを再利用して保管しました。
まとめ
タイヤ交換は地面が硬く平らな場所で作業すること。
蹴りで外す方法は、タイヤを1本づつジャッキアップして、残りのタイヤ3本は必ず地面に接地させた状態にし、蹴るタイヤの対角線上のタイヤに輪止めを設置し、できる限り車体を安定させて作業すること。
蹴るタイヤの横に交換用のタイヤを置くこと。
万が一ジャッキが外れた際に足が挟まれるのを防ぎます。
錆びで固着しホイールナットを外しても取り外せないタイヤのほとんどは蹴りで外せますが、誤って車体を蹴らないように注意。
じわじわ力を加えるのではなく瞬間的に衝撃を与えると外せます。
エマーソン EM29 トルクレンチの使用方法は下の記事にて詳しく解説しておりますので気になった方はチェックしてみてください。
・エマーソン EM29 トルクレンチ 使用方法解説
・使用した資材
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