サンバーオイル漏れ修理 タペットカバーパッキン交換やってみた!

サンバー整備記録

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はじめに

今回は、スバル サンバーディアスバン(TV2)のタペットカバー(ヘッドカバー)パッキンを交換して、

オイル漏れ修理したので作業手順を解説いたします。

 

作業した車両はこちら。

平成19年製(2007年)スバル サンバーディアスバン(TV2)AT 4WD。

 

オイル漏れ箇所確認

エンジンの真下あたりからオイルの雫を発見。

タペットカバーからのオイル漏れと推測。

 

作業手順

パッキン類の交換作業に入ります。

【使用部品】

・大野ゴム タペットカバーパッキン 品番:SP0001 (日本製)

タペットワッシャーOリング 品番:SP-2001W がセットになっております。

・ディストリビューターキャップOリング 品番:22176KA051 (スバル純正)
モノタロウ公式

タペットカバー上部の清掃

カバーを外した時に内部に埃が入るのを予防します。

最初にコンプレッサーで埃を吹き飛ばします。

 

仕上げにウエスで拭きとります。

 

かなり汚れていました。

 

プラグコードやイグニションコイルなどの周辺部品やホース類を外す

タペットカバーパッキンの交換作業の時に邪魔になるプラグコードを外していきます。

 

NGK 4輪プラグコードを使用しています。

関連記事
サンバーディアスバン(TV2)プラグ・プラグコード交換方法を解説 アイドリングが不安定な原因と対処方法。
サンバー プラグ交換 サンバー プラグコード交換

 

黒色のつまみを持ってゆっくり左右にひねりながら引き抜きます。

 

4本すべて引き抜きます。

 

イグニッションコイルを外す

イグニションコイルがパッキン交換作業の邪魔なる場所にあるため取り外します。

 

ディストリビューターキャップのOリングの交換作業をしていきます。

最初にボルト10㎜ボルトを1個外します。

 

外れました。

 

イグニッションコイルのコネクタを外す

次にイグニッションコイルのコネクターを外します。

下の画像の様にコネクターは爪で固定されているので、根本部分を押さえながら引き抜くと外すことができます。

 

元の位置にしか取り付けできない構造になっています。

 

ディストリビューターキャップを外す(10mm・ボルト2本)

ヘッドカバーパッキンの交換の際に一緒に交換しておきたい箇所としてディストリビューターキャップのOリングも交換します。

Oリングからのオイル漏れはありませんでしたが、漏れやすい箇所なので予防整備としての交換です。

 

イグニッションコイルコネクターの横にある(12mm・ボルト1本・ナット1個)をラチェットレンチにエクステンションをつけて外します。

 

 

最後に10㎜のボルトを外します。

 

外れました。

これで邪魔になるイグニションコイル部分が動かせるようになり、ディストリビューターキャップが外せるようになります。

 

取り外したイグニッションコイルとステー。

 

 

これがステーになります。

上の穴がナット。下の穴がボルトで組付けられています。

 

 

ディストリビューターキャップのOリングを交換

ディストリビューターキャップのボルト2本を外します。

 

10㎜のボルト2本を外します。

 

Oリングを交換します。

 

ディストリビューターキャップを引き抜いていきます。

手の力で簡単に外れました。キャップ中央にある黒いのがOリングです。

あっさりと簡単に外れるようではいけませんね。

経年劣化でカチコチに硬化していました。早速交換していきます。

古いOリングを外します。

交換前。

 

アルミを傷つけないように慎重に外します。

 

硬化して弾力もなく簡単にちぎれてしまいました。

 

洗浄

パーツクリーナー洗浄していきます。

 

こびりついた頑固な汚れは、歯ブラシで擦り落としました。

 

ピカピカ綺麗になりました。

 

Oリングに薄くオイルを塗布しディストリビューターキャップに組み付ける

オイルレベルゲージに付着しいているオイルを少しもらってOリングに薄くぬり付けました。

組付けの時にゴムがよじれて破損するのを防ぎます。

エンジンの中のオイルか、新品のオイル、どちらでも良いです。

 

エンジン内のオイルをOリングに薄く塗布。

 

旧タイプのレベルゲージは、先端の穴の開いてる部分から折れる不具合が報告されているので、対策品への交換をおすすめします。

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旧タイプのオイルレベルゲージと、新品のOリング 品番:22176KA051。

 

新しいOリング交換したら組付けていきます。

 

手の力ではきつくて入りにくいので、ゴムハンマーで軽く叩きながらはめ込みました。

キツキツで外した時とはぜんぜん違います。

 

奥までピッタリくっつくまで押し込みます。

 

10㎜ボルト2本で組み付けます。

10㎜のボルト2本締め付けトルクは整備解説書にも記載されていませんが、キツからず・ゆるからずに組み付けます。

力一杯締めてはいけません。

 

 

10㎜ボルト2本で組み付けたらディストリビューターキャップのOリング交換作業完了です。

続いてはタペットカバーパッキンの交換作業に入ります。

 

ブローバイホースを外す

ブローバイホースはカバー上部にある針金タイプのストッパーを上にずらして外します。

手の力で外れない場合はマイナスドライバーを隙間に差し込み、じわじわと上に押上げながら外します。

ひび割れでいたり、硬化していたりしていたら交換をお勧めします。

 

外れました。

 

アース線を外す(12㎜・ボルト1本)

続いてはタペットカバー(ヘッドカバー)右上にあるアース線の12㎜ボルトを外します。

 

外れました。

 

タペットカバー(ヘッドカバー)のボルト取り外し

外側から対角線の順番に4すみを緩めてから真ん中を緩めます。

※6本のボルトを同じ位置に戻すため、外す順番にボルトに番号を書きました。

油性マジックペンで書きましたが、後で消せる鉛筆のほうが良いかと思います。

 

ラチェットレンチにエクステンションバーをつけて10㎜ボルト6本を外します。

関連記事
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左下から緩めていきます。

 

右上。

 

右下。

 

左上。

 

真ん中下。

 

真ん中上。

 

タペットカバーのボルト6本外れました。

 

タペットカバーを外していきます。

固着していたのでゴムハンマーで軽く叩いてカバーを外します。

(ゴムハンマーは100円ショップのダイソーで購入)

 

外れました。

カバー裏が汚れていたので後で洗浄していきます。

 

カバー取り付け面を洗浄してこびりついてるガスケットのカスはスクレーパーなどで落としておきます。

最初にペーパータオルにパーツクリーナーの液を染み込ませてヘッドカバーの取り付け面のカスや汚れを拭き取ります。

 

幅広のスクレーパーしか持っていなかったため薄い板の切れ端を代用してアルミを傷つけないように慎重にこすり落としました。

スクレーパーがあると便利です。

 

綺麗になりました。

 

作業ついでにパペットクリアランスの点検・調整を行いますが記事が長くなる為今回はスキップします。

パペットクリアランスの調整は別記事で公開予定。

 

タペットカバー(ヘッドカバー)パッキン取り外し

パッキンを取り外して交換していきます。

 

パッキンは経年劣化して、プラスチックのように硬化しており、曲げたら簡単に砕けてしまいました。

 

取り付けボルトのOリングを取り外し

タペットカバー取り付けボルト部分にある、タペットワッシャーOリングをステンレスピックフックで取り外していきます。

指では外しにくいので小さいマイナスドライバーでも外れるかと思います。

 

計6個外していきます。

 

取り外し完了。

硬化はしていませんでしたが弾力がありませんでした。

 

やはり経年劣化していたようです。軽く引っ張ったら簡単にちぎれました。

 

タペットワッシャーOリングを全て外したら、パーツクリーナーでOリング組付け部分を洗浄します。

 

タペットカバー洗浄

汚れていたため灯油やパーツクリーナーで洗浄していきます。

古くなった歯ブラシでこびりついた汚れを擦り落としていきます。

 

狭い部分はペーパーナイフの先で削り落としたり、歯ブラシでは落とせない頑固な汚れは金ブラシで擦りました。

 

パーツクリーナーで更に綺麗にしていきます。

 

桶に入れた灯油がまっくろ。

 

外したボルトも汚れていたのでパーツクリーナー洗浄しました。

 

頑固な汚れは金ブラシでこすり落としました。

 

洗浄後。

 

ボルト穴にパッキン組付け

タペットワッシャーOリングは、大野ゴムのタペットカバーパッキン×1セットで付属していたものを使用。

 

タペットワッシャーOリングから組付けていきます。

 

ピッタリはまりました。

 

計6個組付けます。

 

組付け完了。

 

カバー外周パッキン組付け

新しいタペットカバーパッキンを組付けていきます。

 

新しいパッキンは弾力があって柔らかいです。枠に沿ってパッキンを組み付けます。

 

パッキンを組付けできたら、パッキン角部4カ所にワコーズGMの液体ガスケットを塗布します。

 

パッキン角部の密着性を高める為の塗布なので少量で十分です。

エンジン側の角部に塗布しても問題ありません。

角部計4カ所塗布します。

 

タペットカバー(ヘッドカバー)ボルト締め付けトルクは7±0.5n・m

トルクレンチで7ニュートンにセットして締め付けます。(整備解説書参照)

パッキンのゴムでの反発で抑え込む感じなのですごく弱いトルクです。

きつく締めるわけではありません。

オイルフィルターの14ニュートンの半分です。ゴムパッキンを使用しているところは、弱いのが普通になります。

 

使用したトルクレンチ

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タペットカバーのボルト取り付け

取り外した逆の順番、中心から対角線に取り付けていきます。

ボルトを差し込み仮止めしたら数回に分けて全体的に締めていくと良いです。

 

組付けていきます。

1.中上

 

2.中下

 

3.左上

 

4.右下

 

5.右上

 

6.左下

 

全体的に数回に分けて締め付けていき最後にトルクレンチで7n・mにて締め付けます。

 

7n・mに設定。

 

アース線組付け

12㎜・ボルト1本。

 

ラチェットレンチにエクステンションを取り付けて12㎜ソケットで組み付け。

 

イグニッションコイル配線類復元

長めの10㎜ボルトを組み付けます。

 

ラチェットレンチ10㎜ソケットで組み付け。

 

組付け後。

 

10㎜組付け。

 

ラチェットレンチにエクステンションを取り付けて10㎜ボルト組付け。

 

 

プラグコードをプラグに差し込みます。

4番コードをいちばん左のプラグに差し込みます。

奥までカチッと手ごたえを感じるまで差し込みます。

 

3番コードを左から2番目のプラグに差し込みます。

 

2番コードを右から2番目のプラグに差し込みます。

 

1番コードをいちばん右のプラグに差し込みます。

 

イグニションコイルのコネクター組付け

組付け前。

 

組付け後。

 

ブローバイホース組付け

ブローバイホースを組み付けていきます。

黒いホース入口部分が汚れていたので、パーツクリーナーの液を染み込ませたウエスできれいにしてあります。

 

組付け後。

 

復元作業完了したらエンジンを始動して異常がないか確認。

 

問題なく始動しました。作業完了です。

 

車体下のオイル漏れ跡をきれいに拭き取り、後日オイル漏れ再発していないか確認すると良いかと思います。

 

追記 2021.2.9

作業完了後、約2か月経過しました。

 

ここからオイルの雫が垂れていた箇所ですが漏れなし。

 

ここからもオイルが滴っていた箇所も今は一切ありません。

まとめ

スバル自社生産の6代目までのサンバーの持病と言われるオイル漏れは交換作業に手間がかかる為、整備工場などに頼むと高額です。

(7代目以降はダイハツが制作するOEMモデルになりました)

 

この記事の上から順に作業して頂ければ、初めての方でも修理できるように作業完了までマニュアル化してあります。

交換用のパッキン類は安価な部類で、全てネットで買えるのでご自分で修理に挑戦してみてはいかがでしょうか!

今回使用した資材などは、下記にまとめましたので気になった方はチェックしてみてください^^

作業で使用した資材工具まとめ

・アマゾンベーシックのトルクレンチ。

2.5~15n・m(ニュートンメーター)までトルク調整できる。

サイズ0.6を購入。※差し込み角は6.35㎜(4/1″)です。

関連記事
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・UMI.ラチェットレンチ 差し込み角6.35㎜(4/1″)

上記のAmazonベーシックのトルクレンチと差し込み角が一緒でソケットとエクステンションが使い回せるので便利です。

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・NGK 4輪プラグコード

以上になります。少しでも参考になれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。

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